腎不全とは
腎不全とは、腎臓の病気により機能が著しく低下し、働けない状態のことを指します。
腎臓の病気は、ジワジワと進行していく慢性のものと、急性で発症するものがあり、腎不全まで進行した場合は、シニア犬の死因でも上位に入ります。
腎臓はどんな役割を果たしているのか?
腎臓と聞くと、一般的に体内の老廃物をろ過し、尿にして排出するものと考えがちです。
しかし、腎臓の働きはろ過装置以外にもあり、血圧の調節するホルモンの産出、血液を作るホルモンの産出、体内環境のバランスに大切なナトリウムやカルシウム、リンなどのミネラルを一定に保つ働きをしたり、体内のアルカリや酸を調節する働きも行っている臓器です。
腎臓病には慢性と急性の2つがあり、慢性の場合(慢性腎臓病)はジワジワと進行していくので、初期には気付きづらく、目立った症状が出現した時には、病状がかなり進行し、腎不全の状態に陥っていることが多いので注意が必要です。
また、急性の場合(急性腎不全)は、急激に症状が出現し、命に関わることもありますので、早急に動物病院へ向かいましょう。
どちらの場合にも言えることですが、腎不全に陥ると尿毒症の症状が現われます。
腎不全の症状
【慢性腎臓病の場合】
・水を沢山飲むようになった
・尿の量が増えた
・尿の色が薄くなった
・体重減少
・食欲低下
・動くことを億劫そうにする
・動きたがらない
・吐き気
・嘔吐
・口臭がきつくなった(アンモニア臭)
・便秘気味になった
・下痢
・毛ヅヤの悪化
・目や口の中の粘膜が白っぽい(貧血症状)
【急性腎不全の場合】
・尿が出ない
・尿がとても少ない
・ぐったりして動かない
・口臭がきつくなった(アンモニア臭)
・食欲低下
・嘔吐
・下痢
・脱水
・体温低下
・けいれん
腎不全の原因
腎不全の原因は、様々なものがあります。
まず、慢性腎臓病の進行により、腎臓が機能できなくなってしまうことが挙げられます。
さらに、急性腎不全の原因は以下のようになります。
・細菌やウイルス感染(レプトスピラ症など)
・腎盂腎炎などの腎臓の病気の進行
・心臓疾患や出血、熱中症、ショック状態などにより、腎臓への血流低下
・腎臓に害がある食べ物や物質の中毒
・尿管結石や尿道閉塞により尿が排泄できないこと
・膀胱腫瘍や膀胱破裂などにより、尿が排泄できないこと
・免疫疾患などによる腎臓の病気
腎不全の予防
腎不全の予防法は、まずは日頃から愛犬の飲水量をある程度、把握しておくことです。
そして、トイレの回数や量に変化があれば、健診を受けることが大切です。
腎臓は全体の3/4にダメージを受けても、残り1/4で通常通り働くことができる臓器です。
じゃあ大丈夫なのではないか、と考えてしまいそうになりますが、初期に症状が出現しづらいことは上記で書いた内容によるものなのです。
よって、症状が現われる時には、腎臓は全体の3/4は稼働できていないということになりますので、日頃の愛犬のチェックがとても大切なのです。
そして、急性腎不全を防ぐために、春~秋にかけて熱中症に注意しましょう。
また、腎臓に害がある食べ物や物質の中毒を避ける為に、以下のものをペットが摂取しないように注意しましょう。
・干しブドウ(レーズン)、ぶどう…ブドウ中毒
・百合
・人間の薬…アセトアミノフェンやイブプロフェンなど
・除草剤、農薬、重金属
・鉛や鉛を含むペンキ…鉛中毒
これらのものをペットが口にした場合は、早急に動物病院へ向かいましょう!
腎不全になりやすい犬種
全ての犬種
わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。投稿者プロフィール
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ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
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