レプトスピラ症

レプトスピラ症とは

レプトスピラ症とは、ネズミをはじめとするげっ歯類を主とする尿に排泄される病原性レプトスピラに感染することによって発症する病気です。

感染は皮膚の小さな傷や目、口などの粘膜から起こります。
感染ルートは主に病原性レプトスピラを保菌している野生動物の尿などが、土壌を汚染することによります。
汚染された土壌を傷が付いている足で歩くことや、土壌汚染されている周りの水で遊んだり、飲むことにより感染してしまうのです。

目次

レプトスピラ症は人獣共通感染症(ズーノーシス)

レプトスピラ症は、犬のみならず、人間を含む様々な哺乳類に感染する四類感染症に定められる人獣共通感染症(ズーノーシス)です。
軽傷であれば、元気がなくなったり発熱などの症状で済むこともありますが、重症になると肺、肝臓、腎臓へのダメージが大きく、血管炎や黄疸、尿毒症、血尿、血便などの症状が見られ死に至ることもあります。

しかし、感染後無症状(無発症)のこともあり、尿中に病原性レプトスピラが排出されていることに気付かず周囲の哺乳類に感染を広げてしまうこともありますので注意が必要です。
さらに、この病気から回復した犬の場合も数ヵ月~数年の間、尿中にレプトスピラを排出します。

レプトスピラ症の症状

・食欲低下
・震える
・元気がない
・食欲がない
・嘔吐
・脱水
・尿が濃い褐色になる、オレンジ色になる
・粘膜が黄色くなる
・多飲多尿
・お腹が膨れている(腹水が溜まる)
・おしっこに血が混ざる
・うんちに血が混ざる
・ショック状態になる
・鼻血が出る
・呼吸困難
・口の中の粘膜が壊死する

人間も同じような症状が出ます。
もし、ペットがレプトスピラ症を患った場合は、飼い主さんも人間の病院で検査をしてもらった方が安心できることでしょう。
また、多頭飼いの場合、発症していないペットだったとしても動物病院で検査をしてもらった方がいいと言えます。

レプトスピラ症の原因

病原性レプトスピラを排出する野生動物が尿などで汚染した土壌から感染します。

レプトスピラ症の予防

レプトスピラ症はワクチンが存在しており、単体ワクチンも可能ですが、8種と10種で予防することができます。
レプトスピラは血清型によって分類されており、8種で『イクテロヘモラジー型、カニコーラ型』、10種で更に追加され『グリッポチフォーサ型、ポモナ型』を予防することが可能です。

野外では、汚染されている水に入ったり飲んだりしないように、しっかりとペットを見ておくことが大切です。
また、流行地域や汚染されている可能性のある場所は、洗浄や消毒を行ってください。
消毒方法は、次亜塩素酸ナトリウム、ヨード製剤などを使いましょう。
また、室内の布などの洗浄、消毒を行う場合は、50℃のお湯で10分以上の過熱処理を行いましょう。
そしてレプトスピラは乾燥に弱いことが挙げられますので、洗浄、消毒をした後はしっかりと乾燥させることが重要です。

レプトスピラ症になりやすい犬種

全ての犬種

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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