犬のてんかん

犬のてんかんとは

てんかんとは、何らかの原因により脳の電気信号に異常が起き、部分的または全身性の筋収縮やけいれん、意識障害を引き起こす脳の病気です。
生後半年~3歳程度の若い犬に多く発症が見られる傾向がありますが、6~7歳程度の中年期~シニア期の犬でも発症がみられることもあります。

目次

てんかんは3つの種類に分けられる

てんかんは3つの種類に分類されます。
・特発性てんかん
・二次性(症候性)てんかん
・潜因性てんかん

一般的にてんかんと呼ばれるものは、この3つの中の特発性てんかんと呼ばれるものです。
比較的若い犬に発症が認められます。

てんかんの発作は2つのパターンがあります。
・全般発作
意識の消失を伴う全身性の発作
・焦点発作
体の一部のみに発作の症状が現れるもの
しかし、意識の消失を伴うものと伴わないものがある

てんかんの発作の前兆として表現されることもありますが、実はその大半の症状が焦点発作である可能性があります。
てんかんが重度の場合は24時間以内に何度も発作を繰り返したり(群発発作)、発作が数分以上長く続いてしまうこともあります。
5~10分以上の発作の継続(重積発作)は脳のダメージからの後遺症が残ることも危惧されますし、最悪、命を落とす恐れもありますので早急に動物病院へ連れて行きましょう。

犬のてんかんの症状

全般発作
全身性のけいれん、硬直
全身の筋肉を突っ張るような発作(強直発作)
手足をガクガク震わせるような発作(間代発作)
突然停止してぼーっとする
犬かきのように手足を動かす(遊泳運動)
全身、または体の一部の筋肉が瞬間的にビクッと収縮する(ミオクロニー発作)
突然脱力して崩れ落ちる(脱力発作)
意識がなく突然バタッと倒れる
嘔吐
失禁
脱糞
・焦点発作
何も与えていないのに、なにか食べているように口を動かす(辺縁系発作)
空中をかむ仕草をする
手足や顔面の一部の筋肉にけいれんを起こす
落ち着きがなくなる
自分の尾を追いかけるような仕草をする
遠吠えのように鳴く(行動発作)
よだれを多量に垂らす、泡を吹く
瞳孔が開いている
呼びかけに反応しない
短時間の性格の変化(攻撃発作)
嘔吐
失禁
脱糞

発作が起こってしまった場合、飼い主さんは非常にビックリすることだと思います。
しかし、まずは気持ちを落ち着かせましょう。
そして、どのような症状でどれくらいの時間、発作が続いたかなどの情報を記録しましょう。
この記録が、その後の治療に非常に役立ちます。
携帯電話などのカメラで撮影しておくことも有効です。

犬のてんかんの原因

てんかんの原因は3つの種類により異なります。
・特発性てんかん
原因が特定できないものであり、遺伝的なものが関与していると言われています。
・二次性(症候性)てんかん

脳組織に障害を与える病気(脳腫瘍、脳炎、水頭症、頭部への強い衝撃、外傷)
・潜因性てんかん

低血糖、低カルシウム血症、肝不全、腎不全、心臓疾患、甲状腺機能低下症など

犬のてんかんの予防

てんかん発作の予防は明確なものはありません。
しかし、てんかん発作は以下のものが引き金になることもあります。
・ストレス
・強い光(カメラのフラッシュや雷の稲光)
・金属の音
・天候の変化
このような強い刺激や環境に注意し、生活を送ってあげることが大切です。

てんかんになりやすい犬種

ボクサー
ゴールデンレトリーバー
ジャーマンシェパード
ボーダーコリー
キャバリアキングチャールズスパニエル
ビーグル
ダックスフンド
プードル
チワワ 
など

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。


投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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