犬の狂犬病

犬の狂犬病とは

狂犬病とは、狂犬病ウイルス(Rabies Virus)に感染している動物に咬まれ、咬まれた傷からウイルスが侵入することで感染する致死率がほぼ100%の恐ろしい感染症です。
狂犬病は人間を含む、すべての哺乳類に感染すると言われており、4類感染症全数把握疾患に定められている人畜共通感染症(ズーノーシス)です。

日本と世界の狂犬病の発生率

日本では、1950年に狂犬病予防法が制定され、野犬の抑留、飼い犬の登録、飼い犬への狂犬病ワクチンの接種が徹底されたことで、制定から7年で日本は狂犬病の発生を抑えることができました。
犬での最後の発生は1956年が最後、人の狂犬病死亡例も同年1956年とされています。犬以外の動物での感染例は翌年の1957年発症が最後となっており、清浄国化に成功したと言えるでしょう。
しかし、世界では狂犬病の清浄国は数少なく、まだまだ撲滅にはほど遠いと言えます。
WHO(世界保健機構)によると、2017年では世界中で狂犬病により年間59,000人が亡くなっている調査結果が出ています。
実際に、近年では2020年に滞在先のフィリピンにて犬に噛まれ、日本に帰国後に発症、死亡した例も挙がっています
また、50年以上狂犬病の清浄国であった台湾では、2013年に野生のイタチアナグマの狂犬病の発生が確認されており、狂犬病ウイルスのキャリアを持つイタチアナグマに飼い犬が咬まれ、狂犬病を発症、死亡の確認もされています。
日本は島国であることから、国外から狂犬病ウイルスの侵入は稀と思いがちですが、輸入動物などによって再び発生することも充分に考えられます。
狂犬病のパンデミックを起こさないためにも、年に1度の狂犬病ワクチンはとても大切なことであり、法律で義務付けられています

犬の狂犬病の症状

【前駆期】
・食欲不振
・暗い所を好むようになる
・下痢
・嘔吐
・発熱
ここから症状によって2つのパターンに分けられます。
【狂操型】
・落ち着きがなくなる
・常に興奮状態になる
・狂暴になる
・音や光に過剰に反応する
・目の前にあるものを咬もうとする(威嚇行動なし)
・多量のよだれ
・咽頭部痙攣により水を飲むことができなくなる(恐水症状)
・冷たい風にあたると首の筋肉がけいれんする(恐風症状)
・錯乱
・脳炎の発症
脳炎の進行に伴い、この後死亡します。
【麻痺型】
・動かずじっとしている
・多量のよだれ
・意識低下
・昏睡
・呼吸麻痺
麻痺症状が続くことで、この後死亡します。

犬の場合は狂操型が80〜85%の確立で見られ、麻痺型は15〜20%です。
犬では潜伏期間は2週間~2ヵ月、人では感染してから発症するまで1~3ヵ月と言われています。
犬の場合は発症後、数日~10日ほどで死に至ると言われています。

犬の狂犬病の原因

狂犬病ウイルスに感染している動物に咬まれ、咬まれた傷からウイルスが侵入することです。
狂犬病ウイルスキャリアの動物は、唾液中にウイルスを排出します。
傷口から体内に侵入したウイルスは、神経で増殖しながら脳へと到達後、急激に増殖します。

犬の狂犬病の予防

犬の狂犬病の予防方法は、法律で義務化されている1年に1度の狂犬病ワクチンを接種させることです。
狂犬病は、凄まじい症状、致死率の高さを見ても非常に恐ろしい病気です。
また、発症すると特別な治療法はありません

狂犬病になりやすい犬種

全ての犬種

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。


投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪

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