ホルネル症候群

ホルネル症候群とは

ホルネル症候群というペットの病気を聞いたことはありますか?
あまり聞きなれない病名ですが、ホルネル症候群は目と神経の病気です。

ホルネル症候群は別名『ホーナー症候群』とも呼ばれ、脳と目を繋ぐ交感神経の異常により、眼球やその周りが麻痺してしまう病気です。

目次

ホルネル症候群に関わる交感神経の働きとは?

交感神経は、まず犬の脳から脊髄を通って胸や首、中耳腔を通って目に繋がり信号を与えています。
普段の生活の中で、まばたきをしたり、瞳孔を開いたり閉じたりしているのもこの神経が正しく働いているからなのですが、ホルネル症候群はこの神経が通る道中で、何らかの異常が発生し目に正確な信号が送れなくなることで様々な症状が出る病気です。

この病気は、原因が分からない突発性の場合が多く、通常は命に関わることは少ないと言われています。
しかし、中には大変な病気を併発していることもあるため、検査をし原因を探ることが大切な病気です。

ホルネル症候群の主な症状

・瞼が垂れ下がる
・眼球が奥に引っ込む
・瞬膜(第三眼瞼)が飛び出る
・目頭が赤く見える
・目頭にできものができている
・瞳孔が小さくなる(縮瞳)
・瞼が開かない

ホルネル症候群の主な原因

ホルネル症候群の原因は様々なものが考えられます。
原因を探っていくためには、レントゲンやCT、MRIなどの検査が必要になることもありますので、動物病院で相談しましょう。

突発性

ホルネル症候群は、原因が分からない場合が約半分を占めるとも言われています。
例えば、リードが首に絡まるなどの目立たない外傷でも発病することがあります。

脳~首、胸、目の神経の異常や病気

先天性水頭症(チワワやダックスなどに多い)や事故や喧嘩などの外傷による炎症、交感神経周りに発生した腫瘍、脳脊髄炎、脳梗塞、椎間板ヘルニア、繊維軟骨塞栓症などが原因となり、発病することがあります。
先天性水頭症以外の場合は目だけの症状ではなく、前足や後ろ足にも麻痺などの異常が出ることがあります。

耳の異常や病気

耳への外傷や中耳炎内耳炎によっても発病することがあります。
また、 中耳腔内の腫瘍も引き金になります。

ホルネル症候群の予防

ホルネル症候群の予防策としては、突発性を防ぐためにペットのリードを強く引っ張らないことです。
しつけの為にチョークチェーンを利用しているなら、『引っ張ってすぐ緩める』ということを必ず行いましょう。
そうすることで、首回りの神経の圧迫による損傷を防ぐことが出来ます。
また、散歩はハーネスをおすすめしますが、ハーネスを嫌がる犬なら、首輪をきつく締めすぎないことも大切で、頭が抜けてしまわない程度の余裕を持たせてあげてください。

そして、ホルネル症候群は耳の異常や病気も原因になりますので、普段から耳のチェックは行ってあげましょう。
立ち耳の犬より、垂れ耳の犬の方が内耳炎中耳炎になりやすい傾向がありますので、まずは外耳の炎症がおきていたらスムーズに動物病院へ連れて行ってあげることが大切です。(外耳炎中耳炎内耳炎と発展します)

先天性水頭症は遺伝的要因で、近年人気がある小型犬や短頭種に発病が多い傾向にあります。
発生リスクがある犬種は特に注意をして様子をあげなければいけないと言えます。

ホルネル症候群になりやすい犬種

ゴールデン・レトリバー
ボストンテリア
ペキニーズ
トイ・プードル
ヨークシャー・テリア
チワワ
など

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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