中耳炎

中耳炎とは

中耳炎とは、鼓膜の奥の中耳と呼ばれる器官が炎症を起こす病気です。
中耳炎は、悪化した外耳炎が中耳への炎症と波及するケースが多くを占めていますが、のどや鼻からの炎症が中耳に及ぶこともありますので注意が必要です。

中耳炎を患うと、外耳炎と同じような症状が出現します。
耳から悪臭がする、耳を痛がる、頭を傾ける(痛い方の耳を下に下げます)ような仕草をみせたら、早めに動物病院で診察を受けましょう。

目次

中耳炎は顔面麻痺の恐れがある

中耳炎の症状は外耳炎と似ている部分が多数あります。
しかし、外耳炎と大きく違っているところが1つあり、中耳炎は顔面麻痺などの神経症状が発症する可能性があるところです。

中耳には顔面神経と目の交感神経が走っており、中耳炎が発症することで神経の障害が発生することがあるのです。
顔面神経に障害が発生した場合は、顔面麻痺の恐れがあり、目の交感神経に障害が発生した場合は、ホルネル症候群(ホーナー症候群)と呼ばれる病気になります。

また、中耳炎で化膿した膿に押されて鼓膜を破ってしまうことがあり、耳が聞こえにくくなってしまう、もしくは聞こえなくなるということもありますので、早期治療が大切です。

中耳炎の症状

・硬い食べ物だと途中で食べるのをやめる
・あくびを途中でやめる
・耳ダレが出る
・耳から悪臭がする
・音の反応が鈍くなる
・耳を触ると嫌がる、怒る
・耳を下に向けて頭を傾ける
・耳が痛そうにする
・熱が出る
・頭を振り続ける
・唇が垂れる
・瞼がとじられなくなる
・食欲がなくなる

中耳炎の原因

中耳炎の原因で最も多い傾向にあるのが、外耳炎からの波及により、中耳に細菌や真菌が増殖することで炎症を起こすことが挙げられます。
また、中耳、外耳の腫瘍、鼓膜の損傷などによって刺激性のある薬を耳に挿すことで炎症が起こることもあります。

中耳炎の予防

外耳炎の予防をすることで基本的に中耳炎の予防は可能です。

中耳炎は外耳炎と同じで、耳の通気性が悪いと炎症を起こしやすい傾向にあります。
ですので、垂れ耳の犬は特に注意して、定期的に優しく耳の掃除をし清潔に保つことが予防に繋がります。
耳はとてもデリケートなので、ガーゼをぬるま湯などで湿らせて、やさしく拭いて掃除してあげましょう。
また、耳の中の毛が多い犬は定期的にカットなどを行いましょう。

そして、シャンプーや水遊びをした後は、耳の中に水が残らないようににタオルで耳の水分をしっかり拭き取ることが大切です。

外耳炎を患っている犬は、内耳に炎症が広がらないようにしっかりと治療を行うことが重要です。

中耳炎になりやすい犬種

トイ・プードル
シーズー
フレンチブルドッグ
ウェストハイランド・ホワイトテリア
柴犬
ゴールデン・レトリバー
ラブラドール・レトリバー
パグ
ミニチュアダックス
アメリカン・コッカー・スパニエル
など

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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