乳歯遺残

乳歯遺残(にゅうしいざん)とは

乳歯遺残とは、大人の歯である永久歯に生え変わっても、子供の歯である乳歯が抜けずに残ってしまうことを指します。
乳歯が永久歯と共に並存してしまうことで、歯石が溜まりやすくなるため、歯周病などの口内トラブルを発症しやすくなります。
また、並存する並び方も、永久歯と永久歯の間に乳歯が残っている場合や、サメの歯のように口内に二重に歯が並ぶこともあります。
このように歯並びが適正ではないため、歯がぶつかって痛みを生じたり、噛み合わせが悪くなったり(不正咬合)、口内を傷付けてしまい細菌感染に繋がることがありますので、注意が必要です。

目次

犬の永久歯の本数はトータルで42本が基本!

乳歯遺残は、命に関わるようなものではありませんが、放置しておくことは好ましくありません。
特に、下側の歯がいびつな角度で生えていると、上顎の部分を傷付けてしまうことがあり、鼻の中と口腔内に穴が開き、繋がってしまうことがあります。
犬の歯は、約生後3ヵ月~生後7ヵ月程度で生え変わります
永久歯で42本が基本であり、1歳を過ぎて数えて、多ければ乳歯遺残があると言えるでしょう。
短頭種の犬種では、欠歯と言い、42本よりも少ない場合がありますので、ご注意ください。
避妊手術や去勢手術と合わせて、抜歯を行うと犬の負担が少なく済みますので、獣医さんに相談しましょう。

乳歯遺残の症状

・乳歯の数が多い
・物を噛みずらそうにする
・口の中を痛がる
・口臭がきつくなった
・口を気にする素振りをする
・口を足で掻く
・食べ物をこぼす
・口元を触られることを嫌がる

乳歯遺残の原因

乳歯遺残の原因は、乳歯がうまく抜け落ちないことにあります。
小型犬に多く発症する傾向があるので、遺伝による原因も疑われていますが、まだ明らかになっていません。

乳歯遺残の予防

乳歯遺残の予防は、これと言って特別なものはありません。
しかし、乳歯から永久歯に生え変わったタイミングで、ペットの口腔内のチェックをしっかり行うことにより、早期発見できます。
特に、切歯や臼歯よりも犬歯に起こりやすいため、入念にチェックしてあげましょう。
また、早めの処置であれば、歯並びの矯正もスムーズですが、乳歯遺残になって何年も経過しているケースの場合は、抜歯するとその部分にぽっかりと穴が開いてしまうため、矯正に時間がかかることがありますので注意しましょう。

乳歯遺残になりやすい犬種

マルチーズ
トイ・プードル
ポメラニアン
チワワ
など

一般的に小型犬に起こりやすいと言われていますが、中型犬、大型犬にも発生しますので注意しましょう。

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。


投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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