咀嚼筋炎

咀嚼筋炎とは

咀嚼筋炎とは、犬が食べ物を食べる時などの口の開閉に使われる咬筋、側頭筋、顎二腹筋などの筋肉に炎症が起こってしまった状態のことを言います。
咀嚼筋炎は、痛みや膨張、食事を嫌がる、口を開けることを嫌がる、発熱、よだれが多量に出るなどの症状が現われます。
また、筋肉の萎縮により、顔面の変形が見られることもあり、目が落ちくぼんでしまったように見えることもあります。

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咀嚼筋炎には急性と慢性がある

咀嚼筋炎には急性と慢性があります。
急性の場合は、痛みにより口を開けることが困難になるため、口を開ける仕草を嫌がります。食事量も減ってしまうので、体重が減少してしまうこともあり、注意が必要です。
また、顔周りのリンパ節が腫れてしまったり、発熱も見られます。
慢性の場合は、目の上から耳にかけての頭部の筋肉が萎縮してしまうことにより、削げ落ちたように見えたり、目が落ちくぼんでしまったかのように見えます。
咀嚼筋炎は、急性期に適切な治療を行うことで回復しますが、再発するおそれもあるので治療を行った後も注意して観察してあげましょう。
また、慢性期に進行してしまった場合は、口を開けることができなくなる障害が残ることがあり、流動食の給餌や胃瘻(いろう)カテーテルの設置が必要なケースもあります。

咀嚼筋炎の症状

・口を開けにくそうにする
・食べ物を残すようになった
・食べ物を口からこぼす
・吠えるなどの口を動かす仕草をしなくなった
・食べ物を欲しがるが、与えても食べない
・口を動かすと痛がる
・口や顔周りを触られることを嫌がる、痛がる
・食欲減退
・体重が減る
・顔周りが痩せた
・よだれを多量に流す
・発熱
・首や顎のリンパが腫れる
・顔が腫れる

咀嚼筋炎の原因

咀嚼筋炎の原因は、自己免疫によるものです。
咀嚼筋は、足の筋肉にはみられない2M型筋繊維という固有の筋繊維でできており、この筋繊維に対する自己抗体が作られることにより発症します。
また、咀嚼筋へのウィルス感染も疑われています。

咀嚼筋炎の予防

咀嚼筋炎の予防は、自己免疫疾患であるため難しいとされています。
ですので、咀嚼筋炎で大切なことは、急性期における早期発見、早期治療です。
日頃からペットの食事量を理解しておき、食事量の低下などの変化に気付けるようにしておくことが大切です。

咀嚼筋炎になりやすい犬種

ドーベルマン
ゴールデン・レトリバー
ラブラドール・レトリバー
ジャーマン・シェパード
など

大型犬に発症が多い傾向がありますので注意しましょう。

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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