腎盂腎炎

腎盂腎炎(じんうじんえん)とは

腎盂腎炎とは、腎盂と呼ばれる腎臓の側にあり腎臓と尿管を繋いでいる部分から、腎臓にかけて炎症を起こしてしまっている状態のことを言います。
よって、腎盂腎炎の単体での発症は少なく、ほとんどが尿路感染症と合わせて発症していることが多く見受けられます。
腎盂腎炎には、慢性のものと急性のものがあり、症状が多様で、他の病気との類似点も多いため気付きにくいことがあるので、注意が必要です。
また、初期であれば、尿路感染症の治療と並行し、腎盂腎炎の治療を行うことにより、快方へ向かいますが、重度になれば腎不全を引き起こす可能性もありますので、早期発見、早期治療が大切な病気です。

目次

腎盂はどこにあるものなのか?

腎盂と聞いても、聞いたことはあるけれど、どこにあるものなのか分からない方も多いと思います。
まず、上から説明すると、腎臓は体内の不要な老廃物や水分をろ過し、尿を作り出します。
そして、腎盂に一度集まり、その後、尿管を通り膀胱へ流れ、尿道から外へ排泄される仕組みになっています。
尿道や膀胱に細菌感染が起こると、細菌数が体内で増加することによって、尿管を伝って上がり、腎盂や腎臓に炎症を起こしてしまうのです。
腎盂腎炎の症状は、他の病気との類似点である、元気消失や食欲不振、発熱などの症状が発生しますが、特徴的なものは、脇腹から背中にかけて痛みを感じることにより、脇腹や背中を触られることを嫌がる仕草や背中を丸める仕草が多くなることが挙げられます。
また、急性のものは血尿や膿が混じった尿を排泄したり、頻尿、排尿時に痛みを感じて排尿が困難になることもあります。

腎盂腎炎の症状

・元気がない
・食欲が落ちた
・ジッとしている時間が多くなった
・発熱
・お腹を痛がる
・脇腹を痛がる
・背中を痛がる
・脇腹を触ると怒る
・背中を触ると怒る
・背中を丸めている仕草が増えた
・水をよく飲むようになった
・頻尿になる
・血尿
・膿が混じった尿
・排尿時に痛みを感じている

腎盂腎炎の原因

腎盂腎炎の原因は、主に細菌性の尿路感染症によって引き起こされることです。
尿路感染症の主な原因は、大腸炎やブドウ球菌の感染であり、子宮蓄膿症の波及であることもあるため、動物病院で適切な検査や治療を行ってもらいましょう。

腎盂腎炎の予防

腎盂腎炎の予防は、尿路感染症を防ぐことです。
尿路感染症は免疫が低下した場合に起こりやすいため、糖尿病子宮蓄膿症クッシング症候群などのリスクが高い犬や患っている犬は、治療や定期健診をしっかり行うようにしましょう。
また、水分をしっかり摂取し、尿として排出させることも重要です。
気温が下がる季節は、犬も水分補給が少なめになることもありますので、フードやおやつに含まれる含水率を上げて与えることも大切です。
ペットの仕草に不安を感じたら、動物病院で検査を受けましょう。

腎盂腎炎になりやすい犬種

全ての犬種

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。


投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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