壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)

壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)とは

壊死性髄膜脳炎という病気を耳にしたことはあるでしょうか?
この病気は、犬の脳の大脳の表面部分に炎症が起こり、脳全体に炎症や壊死が広がることによって、様々な症状を起こします。

壊死性髄膜脳炎は、突然のけいれん発作で病気に気付く方が多い傾向にあります。

ぐるぐる回って真っ直ぐ歩けない(旋回運動)などの歩行困難や、頭を常に傾けること、壁などに頭を押しつけるようとする行動を取る犬もいますので、異常が見られた場合はすぐに動物病院で診察を受けましょう。
また、脳の病気なので性格の変化が現れたり、目への影響で失明などの症状が出ることがあります。

しかし、これらの症状は他の脳の病気でも出現する可能性がある症状なので、MRIやCTで詳しく検査をし、診断してもらう必要があります。

壊死性髄膜脳炎は完治することは難しい病気で、重症化した場合は1日に何度もけいれん発作を繰り返すようになり、そして昏睡状態になり、最終的には死亡してしまう病気です。

この病気は進行が早いケースと、緩やかなケースの2パターンが存在します。
早いケースだと数日で死亡する場合もあり、緩やかなケースだと数ヵ月〜4、5年以上かけて徐々に進行していきます。

目次

壊死性髄膜脳炎はパグだけじゃない!特定の小型犬種にも発病します!

小型犬のパグに多く認められる病気ということで、別名パグ脳炎とも呼ばれている壊死性髄膜脳炎ですが、実はその他の限られた小型犬種に認められる脳の病気の1つです。

特定の小型犬種でも、生後4ヵ月以降〜3歳までの若い犬で見られることが多い病気なので、注意が必要です。

壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)の症状

・突然けいれんをおこした
・壁に頭を押し付け続ける
・頭をずっと傾げている
・歩き方がおかしい
・歩き方にふらつきがある
・同じ所をずっとグルグルまわって真っ直ぐ進めない(旋回運動)
・性格が急に穏やかになった
・性格が急にきつくなった
・暗闇を怖がる
・目の前にものを差し出しても反応しない
・目が見えていないようだと感じる
・よだれを垂らすようになった
・元気がなくなった
・食欲がない

犬のけいれん発作の対処

けいれん発作が起こった場合は、飼い主さんがビックリしてしまうと思いますが、まずは落ち着いてください。
けいれんを止めようと抱き起したり、揺すったりするのではなく、まずは犬の周囲にあるものを避けて犬にぶつからないようにしてあげてください。
そして、携帯などの動画で撮影を行ってください。(動画で撮影ができない場合は時間を測っておきましょう)
これが後の動物病院での診断や症状説明にとても有効になります!
発作を目の当たりにすると長く感じますが、多くのけいれん発作は長くて2~3分程度のものです。
けいれん後に少し落ち着いたら、動物病院へ向かってください。

壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)の原因

壊死性髄膜脳炎の原因は不明です。
しかし、自己免疫の異常が原因である可能性も近年疑われています。

壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)の予防

壊死性髄膜脳炎の予防はこれといって確立されていません。
しかし、毎日のペットの行動を注意深く見ていると『何かおかしいな』と気付くこともできるかもしれません。
日々のペットのお世話を大切にすること、それがこの病気の発見に繋がります。

壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎) になりやすい犬種

ボストン・テリア
ミニチュア・ダックス
シー・ズー
ペキニーズ
マルチーズ
ヨークシャー・テリア
パグ
パピヨン
ポメラニアン
チワワ
など

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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