セロイドリポフスチン症

セロイドリポフスチン症とは

セロイドリポフスチン症という犬の病気を耳にしたことはありますか?
この病気は、遺伝子の突然変異により、体内の細胞の中にある酵素が欠損することで、老廃物や古い細胞などの物質を分解できずに蓄積していき、中枢神経障害を起こしてしまいます。

セロイドリポフスチン症はライソゾーム(リソソーム)蓄積病の中の1つであり、治療法がない致死的な遺伝性疾患です。
他のライソゾーム蓄積病で有名なものは、GM1ガングリオシドーシスです。

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発病は1歳前後が多い

セロイドリポフスチン症の発症は1歳前後が多く、歩き方に異常が出たり、飛んだり跳ねたりすることができない歩行障害、徘徊や覚えていたはずのトイレができないなどの行動障害や、暗闇での視覚障害、異常に興奮する精神的不安定や性格異変が現れるようになり、病状が急速に進行していき、2~3歳で死亡してしまいます。

この病気はボーダー・コリーでの発症が多いと言われてきましたが、現在では他の犬種でも発病することが判明しています。

セロイドリポフスチン症の症状

・歩き方がおかしい
・転倒することが多い
・ジャンプができない
・粗相が増えた
・立てることができない
・目が見えない
・視力の低下
・触れるとおおげさに驚く
・小さな音にも敏感になる(怖がる)
・興奮状態になる
・無表情になる(無感情)
・眠ることが多くなる
・痙攣

セロイドリポフスチン症の原因

セロイドリポフスチン症の原因は遺伝性のものです。
遺伝子の突然変異により、引き起こされるものなのです。

セロイドリポフスチン症の予防

セロイドリポフスチン症の予防は、通常の生活面ではありません。
しかし、この病気は遺伝性疾患であることから、繁殖を行う際には、動物病院で遺伝子検査を受け、キャリア持ちなのかノンキャリアなのかによって選択的な繁殖をすることが挙げられます。

遺伝子検査はまだまだマイナーな世の中ですが、実は少量の血液などでも検査可能なので犬にとっては負担が少ないのです。
ペットとして飼われていているのであれば、子犬の時の健康診断や予防接種などのついでに遺伝子検査を受けることも可能ですので、獣医さんに相談するのも1つの方法です。

セロイドリポフスチン症になりやすい犬種

オーストラリアン・シェパード
ラフ・コリー
ボーダー・コリー
イングリッシュ・セッター
ブルドック
ミニチュアダックスフンド

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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