脂漏症

脂漏症とは

脂漏症(しろうしょう)は、皮脂が多く皮膚がべたついたり、逆に乾燥してフケが出る皮膚の病気です。
犬の皮膚は人間よりも薄く、非常にデリケートにできています。
皮膚には様々な刺激から体を守ったり、潤いを保つためのバリア機能があります。
しかし、新進代謝が異常に速くなってしまったり、全身の皮脂腺からの分泌が多くなるなどの皮膚のターンオーバーサイクルに異常が起こり、バリア機能が低下してしまうと脂漏症が発症してしまうのです。

脂漏症を発症すると、皮膚が赤く炎症を起こし、強い痒みが出ます。
搔き続けて出血してしまったり、強い痒みのストレスで攻撃的になったり、体臭がきつくなる、触ると皮膚がベタベタと脂っぽい、フケの増加、被毛のパサつきなどの特徴がみられたら、早めに動物病院を受診して痒みを取り除いてあげましょう。
また、皮膚が脂っぽいことを油性脂漏症と言い、乾燥によるフケが発生することを乾性脂漏症と呼びます。

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脂漏症は慢性化しやすい

脂漏症は他の皮膚炎などの影響によっても発病することがあり、一度治っても何度も再発を繰り返しやすい病気です。
また、皮膚にはマラセチア菌という常在菌がいるのですが、脂漏症を患うとマラセチア菌が増殖し、皮膚に炎症を起こすことで発症する『マラセチア皮膚炎』という病気を患いやすくなるので注意が必要です。

脂漏症の症状

・毛の根元がかさぶたで固まる
・皮膚や毛が脂っぽくべたべたしている
・体をかゆがる
・皮膚が脂っぽくてベタつく
・体臭が独特な臭いがする
・皮膚が乾燥している
・フケが多い
・皮膚が赤くなる
・脱毛している
・湿疹が出る

脂漏症の原因

脂漏症の原因は、遺伝性のものと、後天的なものと、大きく2つに分かれます。
遺伝的に脂漏症になりやすい体質を持っているシーズーやラブラドールなどの犬種がいますが、脂漏症のほとんどが、続発性脂漏症といって後天的な要因によるものです。

後天的な要因で原因となるのは、他の皮膚炎やホルモンの病気、偏った食事など様々なものが挙げられます。
また、アトピー性皮膚炎などのアレルギーを患っている犬は、発症が高くなる傾向があります。

さらに、皮膚の寄生虫や細菌などが原因となる場合もありますし、皮膚が蒸れやすい高温多湿の環境にいると発症しやすくなります。

脂漏症の予防

脂漏症の予防は、シャンプーやブラッシングなどのケアをして、日頃から皮膚を清潔に保つことです。
しかし、シャンプーは洗いすぎると皮膚を傷付けてしまいますので、犬用のシャンプーを月に1、2回程度にしましょう。
また、ビタミン不足にならないように犬の年齢に合ったバランスの取れた食事を与えることも大切ですし、開封後のフードの酸化を防ぐことも重要です。

脂漏症になりやすい犬種

シーズー
プードル
ラブラドールレトリーバー
アメリカンコッカー・スパニエル
イングリッシュスプリンガー・スパニエル
ウエストハイランド・ホワイトテリア
ダックスフンド
バセットハウンド
など

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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