皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんししょう)

皮膚糸状菌症とは

皮膚糸状菌症とは、糸状菌という真菌に皮膚が感染することによる皮膚症状を起こす病気です。
犬の皮膚に感染する糸状菌の中には、人を含むすべての動物に感染するものもあり、人畜共通感染症(ズーノーシス)の1つでもありますので、注意が必要です。

目次

皮膚糸状菌症は、円形の脱毛が特徴

皮膚糸状菌症は、比較的、目や口、耳などの皮膚の柔らかい皮膚の部分に感染、増殖し発症します。
他にも爪や被毛、皮膚にできた傷などからも体内に入り込み、発症することもあります。
そのため、皮膚の赤みやフケ、かさぶたなどの症状から、被毛がちぎれてしまったり、円形の脱毛が現われるような症状まで幅広く出現します。
さらに進行すると、初期に感染した部分を中心に糸状菌が増殖するため、円形脱毛がさらに広くなっていきます。

皮膚糸状菌症の治療は薬浴や抗真菌薬などの投与の内科的治療が主です。
重度の場合だと治療に数ヵ月かかることもありますので、根気よく治療をすることが大切です。
また、感染した動物のフケや被毛からも感染することがありますので、注意が必要です。

皮膚糸状菌症の症状

・皮膚が赤い
・かさぶたができている
・フケが多い、気になる
・発疹がある
・毛がちぎれる
・円形の脱毛

皮膚糸状菌症の原因

皮膚糸状菌症の原因は、真菌のMicrosporum.canis(犬小胞子菌)、Microsporum.gypseum(石膏状小胞子菌)、Trichophyton.mentagrophytes(毛瘡白癬菌)などが原因と言われています。
特に Microsporum.canis(犬小胞子菌) の感染が70%を占めている傾向にあります。
これらの菌は一般的に土壌などに存在していますが、免疫が何らかの原因により低くなっている人を含む動物に感染します。
また、感染した動物から人や動物へ、さらなる感染を起こします。

皮膚糸状菌症の予防

皮膚糸状菌症の予防方法は、皮膚を清潔に保つことと、免疫が低下しないように注意することが主になります。
定期的なシャンプーやブラッシングを行うことは、汚れや不要な被毛の除去、さらに皮膚の血の流れも促進できるので皮膚の健康にとてもいいのです。
さらに、犬の年齢に合ったフードの質や日常の適度な運動は免疫力を向上させます。

免疫力が低下するリスクのある病気を患っている犬は、特に皮膚に注意を払ってあげましょう。
また、皮膚糸状菌症の原因である真菌は、目には見えないため、症状が現われたら早急に動物病院で検査をしてもらいましょう。

皮膚糸状菌症になりやすい犬種

全ての犬種

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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