緑内障

緑内障とは

緑内障と言う、目の病名を聞いたことがありますか?
人間の緑内障は聞いたことはあるけれど、犬の緑内障はあまり聞いたことがない…詳しい病状はわからない…という方もいるのではないでしょうか?

犬の通常の目は、角膜と水晶体の間にある目に栄養を届けるための液体(眼房水)が循環しています。
この液体が何らかの理由でうまく循環出来なくなり、液体が貯まり続けることによって、目の内部の圧力が上昇することにより目の障害が引きおこされる病気が緑内障です。

目次

緑内障の失明率は眼病の中でもトップレベル!

犬の緑内障は、人間の緑内障とほぼ同じで失明率はトップレベルと言われています。

緑内障を患った場合、なるべく早く眼圧を下げてあげないと失明の危機が迫っています!!
また、眼球突出(牛眼)などの外見への影響もありますので、早期発見、早期治療が大切な病気です。

緑内障は、人間の場合は複数分類される病名がありますが、犬の場合は急性期緑内障と慢性期緑内障の2つに分類されます。
急性期緑内障の場合で早期に治療が開始された場合は、目薬を使ったり内科的治療を行うことができますが、眼圧が下がらない場合などは外科的治療も考慮されることがあります。
慢性期緑内障の
場合は、既に視力の大半が失われていることが多いため、痛みを取り除く治療方法が主となりますが、状態によっては眼球摘出手術により、義眼を入れたり、まぶたを開かないように縫い合わせることになります。

緑内障は進行性の病気なので、状態が落ち着いたように見えても完治することはありません。

緑内障の主な症状

・目が赤く腫れているように見える
・目が充血している
・目を痛がる、気にする素振りをする
・涙がたくさん出ている
・目が大きくなってきたように感じる
・目が飛び出してきている
・夜間の散歩を嫌がることが多くなった
・よく物にぶつかることが多い
・目をずっと閉じている
・目が白く濁って見える
・瞳孔が開いている
・瞳孔の奥が緑や赤っぽく見える
・頭や顔(特に目の周り)を触られることを嫌がる
・まばたきの回数が多い

夜間の散歩を嫌がったり、よく物にぶつかることが多くなる症状の理由は、視界不良からおこる症状なのです

緑内障の主な原因

犬の緑内障の原因は3つに分かれており、原発性、続発性、先天性となります。

原発性は〈緑内障とは〉でもご紹介したように、液体(眼房水)が循環される出口の部分が形成異常などで狭くなってしまい、うまく循環出来ず発症するケースです。

続発性は、水晶体脱臼、眼球近くの腫瘍、ブドウ膜炎網膜剥離などの病気から眼球の炎症が原因となり発症するケースです。

先天性は、稀ですが生まれつき眼球に異常があることにより、発症するケースです。

緑内障の予防

緑内障の予防は、今現在では明確なものはありません。
しかし、原因が原発性の場合は将来的に両眼が緑内障にかかる可能性が高いので、発症していない方の目を点眼薬で予防する方法はあります。

しかし、その他の予防策は、普段のペットとの生活の中で出来ることが主になります。
ペットとのスキンシップの時間の中で、痛がる素振りを見せていないか、視界はきちんと見えているか遊びを交えながら観察をしてあげましょう。
顔周りの毛が長い犬種は、毛が目に入り炎症を起こすことから緑内障にかかる可能性もあるため、きちんとカットしてあげることも予防の一環と言えます。
また、動物病院での定期健診もとても大切です。

緑内障以外の目のトラブルを抱えている犬は、特に注意が必要なので、獣医さんに相談してみましょう。
失った視力を元に戻すことは非常に難しいことなので、早期治療がとても大切です。

緑内障になりやすい犬種

★原発性緑内障にかかりやすい体質のある犬種★
紀州犬
柴犬
アメリカン・コッカー・スパニエル
イングリッシュ・コッカー・スパニエル
シべリアンハスキー
グレート・デン
ビーグル
シーズー
トイ・プードル
マルチーズ
フレンチ・ブルドック
ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

★続発性緑内障にかかりやすい体質のある犬種★
全ての犬種

犬の緑内障は4~9歳程度の年齢のわんちゃんが発症しやすいと言われていますが、若い年齢のわんちゃんも発症することがあります。

わんちゃんの目に不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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