鉛中毒

鉛中毒とは

鉛中毒とは、犬が何らかの原因により鉛、もしくは鉛の一部を摂取してしまうことにより発症する中毒症状のことです。
鉛中毒は、人間も同じように発症することがある中毒です。

鉛は胃酸と反応して毒性を発揮します。
鉛中毒を発症すると、軽度では食欲不振、嘔吐などの症状が見られますが、重度になると真っ直ぐ歩けない、動けないなどの歩行障害や、急に攻撃的になるなどの性格の変化などの神経症状、けいれん発作、意識障害などの症状が現われ、命を落とします。

目次

鉛は案外身近なところにあふれている

鉛なんて摂取することなんて、まず無いであろう…と考えがちですが、鉛は案外身近なものに使われているものです。

例えば、釣りの道具の重り、カーテンウェイトなども鉛で作られています。
さらに、建造年数が古い建物の塗料に鉛が含まれていることがあります(現在では鉛の成分を使わないように工夫されているものもあります)。
また、陶芸用の塗料の成分の1部にも含まれていますし、車のバッテリーにも使用されています。
そして、狩猟用の散弾銃の弾にも鉛が含まれていることがあります。

そんなもの、犬が直接口にしていたらわかる!と思いがちですが、想像してみてください。
ペットの散歩で海辺を歩いたことはありませんか?
塗装が剥がれてきている、古い建物の近くを通っていませんか?
狩猟犬として活躍しているペットを飼っていませんか?
また、ジビエ肉を与えていませんか?
鉛は少しの破片でも胃の中に入ると毒性を持ち危険です。

ジビエ肉では稀に散弾の破片が混入していることもあり、意図せずに体内に鉛が入ってしまうことがありますが、鉛中毒で最も多いのが、鉛の誤食です。
さらに、鉛中毒は、固形の鉛のみならず、液状、粉塵、霧状、蒸気などの鉛でも発症します。
鉛中毒にならないためには、まずは、これらの鉛を犬が誤って口にしてしまわないように、気を付けてあげなければいけません。

鉛中毒の症状

・食欲不振
・元気がない
・嘔吐
・下痢
・歩けない、ふらつく
・立ち上がることができない
・首を伸ばし、背中側に反り返る
・ひきつけを起こす
・震える
・急激な性格の変化
・けいれん

鉛中毒の原因

鉛中毒の原因は、鉛そのもの、鉛の破片、毛や足に付いた鉛の成分を口から摂取し胃に到達することで、鉛が胃酸と化学反応を起こすことにより毒性を持つことです。

鉛中毒の予防

鉛中毒の予防は、犬の近くで鉛が使われている製品を使わないことです。
また、陶芸や釣りなどが趣味の飼い主さんは、道具を置いてある場所に犬を近づけないようにすることが大切です。

鉛中毒になりやすい犬種

全ての犬種
など

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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