口腔内悪性黒色腫とは
口腔内悪性黒色腫は口腔内メラノーマとも呼ばれ、粘膜にあるメラニンを作る細胞が腫瘍化してしまう病気です。
口腔内悪性黒色腫は、犬の口内で発生する腫瘍の中でも、最も発生が多い腫瘍であり、非常に悪性度が高い腫瘍です。
口腔内悪性黒色腫は進行が速く、転移率が高い
口腔内悪性黒色腫は、口腔内の粘膜、歯茎、上顎、舌、扁桃などに腫瘍が発生します。
腫瘍の色は黒っぽいものから色素の薄い薄いピンクのようなものまで様々で、形状は、デコボコしたできもののような形やびらん性のもの、潰瘍性のものもあります。
これらの発生と共に、ものを食べづらそうにする、口臭がきつくなる、よだれが多くなるなどの症状が現われます。
また、食べ物を食べた時などに腫瘍が傷つき、出血をすることもあります。
口腔内悪性黒色腫は進行が速く、転移が多く見られます。
下顎骨などの口まわりの骨や口の周囲のリンパ節などへ腫瘍が浸潤したり、皮膚や肺などの他の臓器に遠隔転移を起こします。
生存率は進行度にもよりますが、全く治療を行わなかった場合で約2ヵ月、適切な治療を行った場合は3年程の生存が可能であるとの報告もあります。
よって、早期発見、早期治療が鍵となる病気であると言えます。
口腔内悪性黒色腫の症状
・口の中にできものができる
・犬が口を気にして掻く、触る
・食べ物を食べづらそうにする
・口の中から血が出ている
・口臭がきつくなる
・よだれが多くなる
・口を触ると嫌がる、怒る
・口を痛がる
・口の中に黒いしこりがある
口腔内悪性黒色腫の原因
口腔内悪性黒色腫の原因は、色素(メラニン)を作り出す細胞が腫瘍化することによるものです。
口腔内悪性黒色腫の予防
口腔内悪性黒色腫の予防は、現在のところありません。
しかし、ペットの口の中を日頃からチェックしていることは、口腔内のトラブルを早期に発見し、早期治療に繋がりやすいことから非常に大切なことだと言えるでしょう。
日頃から、デンタルケアを行っていると隅々まで口腔内のチェックが行いやすいため、1日に最低でも1度のデンタルケアを行ってあげましょう。
万が一、口腔内悪性黒色腫を発症してしまった場合は、外科的処置による切除や抗がん剤などの化学療法を行うことになりますが、獣医さんと相談しつつ治療方針を決めていきましょう。
また、現在、免疫療法は犬では認可されていませんが、近年では研究が進んでいることもあり、近い将来、有効な治療法として確立される日が来るかもしれません。
口腔内悪性黒色腫になりやすい犬種
アメリカン・コッカー・スパニエル
ペキニーズ
トイ・プードル
ダックス・フンド
など
投稿者プロフィール
-
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
最新の投稿
- あい先生に聞いてみよう2023年10月30日人が使用しているシャンプーはわんちゃんに使ってはいけないの?
- あい先生に聞いてみよう2023年10月23日わんちゃんが急にハイテンションで走り出した!?何事!?
- あい先生に聞いてみよう2023年10月16日『ダメ!』とわんちゃんにうまく伝えるにはどうすればいいの?
- あい先生に聞いてみよう2023年10月9日犬はなぜ靴下や靴のにおいが好きなの?