バベジア症とは
バベジア症と聞くと、何か聞いたことがあるなぁ…程度かもしれませんが『マダニ』と聞くとピン!とくる方もいらっしゃるかもしれません。
バベジア症とは、主にバベジア原虫を体内に持っているマダニを媒介して感染する病気です。
その他、喧嘩を行う闘犬にも発症がよく見られていましたが、現在は動物愛護の観点から減少しています。
犬に感染するのは、日本では『バベシア・カニス』と『バベシア・ギブソニ』の2種類の原虫です。
バベジア・カニスは沖縄に見られ、バベジア・ギブソニは九州~青森に分布が見られますが比較的、西日本に多いと言われています。
バベジアはマダニの唾液腺に存在し、マダニが犬の血液を吸血するタイミングで体内に入り込みます。
そして、血液中の赤血球に寄生し、寄生された赤血球以外の健康な赤血球もろともが破壊されて貧血状態(溶血性貧血)になってしまいます。
これによって、様々な症状が現われてしまうのがバベジア症です。
貧血の進行度により、1割~2割の犬が命を落とし、8割~9割は快方に向かうと言われています。
バベジア症は、慢性感染を起こしてしまうケースが多く完治する症例が少ないことが挙げられます。
そのため、再発を繰り返すこともあります。
また、バベジア症はマダニからの感染以外にも、輸血や母子感染も認められます。
このことから、感染したことがある犬(キャリア犬)は輸血提供や繁殖は避けることがとても重要であると言えます。
ペットの体にマダニを発見したら
ペットの体にマダニを発見したら、無理に引っ張って取り除こうとしないでください。
マダニの口の部分が、引っ張った拍子に外れてしまい、ペットの皮膚内に残ってしまい化膿してしまうことがあります。
ですので、見つけた場合は、マダニ駆除剤を使用するか、動物病院で取り除いてもらうことが安全です。
さらに、マダニは人獣共通感染症の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの媒介主でもあるので注意が必要です。
バベジア症の症状
・食欲低下
・元気がない
・体を痒がる
・痩せる
・おしっこが茶褐色、オレンジ色になる
・皮膚や粘膜が黄色くなる
・口の中の粘膜や舌が白っぽくなる
・脈が速い
・呼吸が荒い
・嘔吐
・下痢
マダニは特に犬の耳、目の周り、鼻の周り、胸、お腹、肛門部などの皮膚の柔らかい部分に付着します。
バベジア症の原因
バベジア原虫を体内に持っているマダニを媒介して感染します。
バベジア症の予防
バベジア症の予防は、媒介主であるマダニを寄せ付けなくすることです。
バベジア症を発症するには、マダニに2~3日程度の寄生が必要と言われています。
マダニは山や森の草むら、公園や河川敷の草むらなどに潜んでいます。
このような場所で遊ぶ時は、犬にも安全な虫除けスプレーや虫除け加工がされているウェアを着せてあげることが大切です。
さらに、遊んだ後はペットのブラッシングを兼ねてボディチェックを行ってあげるようにしましょう。
また、マダニの活動時期には予防薬を使うことも視野に入れておいてもいいかもしれません。
予防薬によっては、フィラリアの予防を兼ねているものもあります。
予防薬は、スポットタイプや経口薬がありますので、ペットに合うものを獣医さんに相談してみましょう。
バベジア症になりやすい犬種
全ての犬種
わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。
投稿者プロフィール
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ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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