播種性血管内凝固(DIC)

播種性血管内凝固(DIC)とは

播種性血管内凝固(はしゅせいけっかんないぎょうこ)とは、英語名のDisseminated Intravascular Coagulationの頭文字をとってDICとも呼ばれている病気です。

播種性血管内凝固は、様々な病気を基礎疾患として起こる病気で、血液が固まる凝固反応に異常が生じ、全身の最小血管内に無数に血栓を作ってしまいます。
そして、血栓の元となる血小板や血液凝固因子が血栓が作られることによって、大量に消費されてしまいます。
その結果、血液凝固因子を促進し、更に血栓ができやすい状態になります(①)。
そして、体とはうまく出来ているもので、血栓ができやすい体になると次は逆に血栓を溶かそうと頑張ります。
しかし、その頑張りは本来出血を抑えるための血栓すらも溶かしてしまうことになり、出血傾向がさらに高まってしまう状態になってしまうのです(②)。
結果、大量出血を引き起こしてしまい、多臓器不全症状や出血症状が見られます。

DICの症状は、上記に書いてある『状態』によって左右される

多臓器不全症状は上記①のケースになり、臓器に血液が行き渡らないことにより臓器が正常に働くことができなくなって多臓器不全に陥ります。
この場合の基礎疾患は、敗血症などの細菌感染が主となります。

出血症状は上記②のケースになり、腹腔内の大量出血に陥ってしまいます。
この場合の基礎疾患は、悪性腫瘍や血液の癌と呼ばれるリンパ腫などが挙げられます。

どちらの症状にせよ、DICを発症すると救命率が下がってしまう傾向にあり、治療を行うペットの約半数以上が死亡してしまうという統計もあります。
よって、DICを防ぐために基礎疾患をきちんと治療することがとても大切なのです。

播種性血管内凝固(DIC)の症状

・呼吸困難
・意識が朦朧としている
・ぐったりする
・血便
・血尿
・おしっこの量が少なくなる
・まったくおしっこがでなくなる(無尿)
・皮膚や粘膜が黄色くなる(黄疸)
・鼻血が出る
・皮膚が紫色になる(紫斑)
・口の中や白目の部分に小さな点状の出血が見られる

播種性血管内凝固(DIC)の原因

元から患っている基礎疾患や外傷、手術などによって、大量の血を固める凝固物質が血管内に流れ入ることが原因であると考察されています。

DICでよく見られる基礎疾患

・血管肉腫
・血管腫
・甲状腺癌
・乳癌
・前立腺癌
・胆管癌
リンパ腫
・細菌性心内膜炎
・犬伝染性肝炎
バベシア症
フィラリア症
子宮蓄膿症
・膿瘍
膿皮症
急性肝炎
膵炎
・出血性胃腸炎
熱中症
肝硬変
・ヘビの咬傷
免疫介在性溶血性貧血
胃拡張・胃捻転
・手術後
・輸血の不適合
など

播種性血管内凝固(DIC)の予防

DICの予防法は確立されていませんが、基礎疾患による併発が目立つため、基礎疾患の治療が予防策と言えます。
動物病院で渡された薬はきちんと与え、定期的な診察を受けるようにしましょう。

播種性血管内凝固(DIC)になりやすい犬種

全ての犬種

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪

関連記事

  1. 日光過敏症

  2. フィラリア症(犬糸状虫症)

  3. 乳腺腫瘍

  4. チェリーアイ(瞬膜腺突出)

  5. コクシジウム症

  6. 免疫介在性血小板減少症(IMT)

公式Twitter