毛包虫症

毛包虫症とは

毛包虫症とは、ニキビダニ、アカラス、デモデックスなどと呼ばれる毛包虫が、犬の毛包や皮脂腺に寄生し、そして過剰に増殖することで炎症を起こしてしまう状態のことを言います。

毛包虫症は、基礎疾患などの免疫力の低下や、遺伝的なものなど様々な要因によって発症します。

毛包虫は、人間を含む哺乳類の皮膚に常在している目に見えない大きさのダニの1種ですが、寄生する哺乳類の種類によって毛包虫の種類が異なります。
よって、犬の毛包虫は人間や猫などの他の哺乳類には寄生しません

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毛包虫症を発症した母犬から子犬にうつることもある

毛包虫は、1本の毛穴に6~8匹程度存在していると言われており、一生をその毛穴の中で過ごします。
しかし、毛包虫症を発症した母犬と子犬が母乳を飲んだり、常に寄り添って生活をすることで、母犬の毛包虫が子犬に寄生し、発症することもありますので注意しましょう。
また、子犬は免疫力がまだ確立されていないこともあり、感染しやすい点が挙げられます。

毛包虫症は、発症する年齢によって症状の軽度が違ってくるので注意しましょう。
生後1歳半未満の発症は若年性と呼ばれ、フケや皮膚の赤み、脱毛などが見られますが、成長していく過程で免疫力が整うとともに症状も良くなっていき、比較的軽く済みます。
しかし、成犬になってからの症状は症状が重いことが多く、フケや皮膚の赤み、脱毛に加え、発疹、血が混ざるようなかさぶた、強い痒みや痛みを伴います。
さらに、細菌感染を併発することも多いので注意ましょう。

毛包虫症の症状

・皮膚の赤み
・フケ
・目の周りや口の周りなどの部分的な脱毛
・発疹
・かさぶた(硬く、血が混じることもある)
・強い痒み
・痛み
・全身に広がる脱毛
・皮膚が腫れる
・皮膚がただれる

毛包虫症の原因

毛包虫症の原因は、皮膚に常在している毛包虫が下記の理由により異常に増殖することにより、皮膚に炎症をおこすことです。

・予防接種や分娩、手術などのストレス
・環境のストレス
・栄養不足
・ステロイド剤や免疫抑制剤などの長期服用
・腫瘍
・肝臓疾患(肝炎肝硬変など)
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
糖尿病
甲状腺機能低下症
・加齢による免疫力の低下
など

毛包虫症の予防

毛包虫症の予防は、犬の免疫力を低下させないように注意を払ってあげることです。
皮膚は清潔を保つようにし、濡れたままにしないことや、ノミやダニの駆除を行いましょう。
また、食事は犬に合った適切なものを選び、おやつばかりを与えないなど、日常での栄養管理がとても大切です。
そして、ペットがストレスを発散できるように、適度に運動を行うことも重要です。

毛包虫症なりやすい犬種

オールド・イングリッシュ・シープドック
コリー
アフガン・ハウンド
ジャーマン・シェパード
アメリカン・コッカー・スパニエル
ウエスト・ハイランド・ホワイトテリア
ブルドッグ
シーズー
フレンチ・ブルドッグ
など

若年性毛包虫症は、中型犬~大型犬の純血種に多く見られます。

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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