重症筋無力症とは
重症筋無力症とは、何らかの理由によって体の様々な部分の筋肉に力が入らなくなり、運動障害や歩行障害を引き起こす病気です。
筋肉が動くためには、神経からの信号を伝達する物質であるアセチルコリンをアセチルコリンレセプターと呼ばれる筋肉側にある受容体部分が受け取り、刺激が伝達させることで筋肉が収縮し動きます。
しかし、重症筋無力症はこの伝達をスムーズに行うことができなくなってしまうのです。
重症筋無力症は先天性と後天性がある
重症筋無力症は先天性のものと後天性のものがあります。
先天性重症筋無力症は、生まれつき筋肉側にある受容体のアセチルコリンレセプターに異常があるために発症します。
後天性重症筋無力症は、免疫のトラブルによりアセチルコリンレセプターが破壊されてしまうことにより発症します。
また、重症筋無力症の症状は3つのパターンがあります。
・全身型(最も多い発症が認められます。)
運動を続けて行っているうちに四肢の筋肉に力が入らなくなり、うまく動かせなくなります。全身型の発症は、巨大食道症の併発が多く認められます。
・局所型
四肢の運動能力の衰えは見られず、巨大食道症や喉、顔周りの筋肉に症状が現われます。局所型は、全身型に移行することもあるので注意が必要です。
・劇症型
最も症状が重く、全身型の症状に加え、呼吸時に使用する筋肉の麻痺が急速に進みます。
どのパターンであっても巨大食道症は誤嚥性肺炎を併発することがあり、命に関わることもありますので注意しましょう。
重症筋無力症の症状
・疲れやすい
・歩くとすぐ休みたそうにする
・足を引きずるような仕草をする
・散歩中に歩けなくなる
・短い距離しか歩けない
・腰を落として歩く
・うずくまるように歩く
・震える
・立ち上がることができない
・食べ物や水を飲むとむせる
・食べ物や水を吐き戻す
・表情がおかしい
・まばたきができない
・動けない
・呼吸困難
・痩せた
重症筋無力症の原因
重症筋無力症の原因は、先天性と後天性に分かれます。
先天性重症筋無力症は、生まれつき筋肉側にある受容体のアセチルコリンレセプターに異常があるために発症します。
後天性重症筋無力症は、自己免疫異常によりアセチルコリンレセプターが破壊されてしまうことで発症します。
また、肝臓腫瘍、骨肉腫などの腫瘍の併発で発症することもありますし、甲状腺機能低下症、アジソン病、咀嚼筋炎、多発性筋炎などと併発しているおそれもあります。
重症筋無力症の予防
重症筋無力症の予防は、基本的にはありません。
よって、散歩時などのペットの動きに不安を感じたら獣医さんに相談しましょう。
また、重症筋無力症は犬種によって遺伝性疾患として確認されていることもありますので、対象犬種を飼っている方は注意をしましょう。
重症筋無力症になりやすい犬種
・先天性重症筋無力症
ジャック・ラッセル・テリア
など
・後天性重症筋無力症
ゴールデン・レトリバー
ジャーマン・シェパード
ダックス・フンド
など
投稿者プロフィール
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ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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