免疫介在性血小板減少症(IMT)

免疫介在性血小板減少症とは

免疫介在性血小板減少症とは、免疫の異常により、自身の健康な血小板を破壊してしまう病気です。
免疫介在性血小板減少症は、Immune-Mediated Thrombocytopeniaの頭文字をとってIMTとも呼ばれます。

目次

血小板の役割とは?破壊され続けるとどうなるのか

血液の成分の1つの血小板とは、怪我などで出血が起こった部位に集まり血液を凝固し、止血をする役割をしている細胞です。
免疫介在性血小板減少症で血小板が破壊されてしまうことにより、血が止まりづらくなってしまいます。
さらに、血液中の血小板の数が著しく低下してしまうことにより、体の至る所で自然出血が起こるようになります
そのため、消化器や消化管などで出血が見られた際は、重度の貧血を引き起こすこともあります。
軽症であれば症状は緩やかですが、劇症時には死亡してしまうこともある病気なので注意が必要です。
また、自己免疫疾患の1つである、免疫介在性溶血性貧血(IMHA)を併発することが多く、この場合は予後は正直よくありません。
免疫介在性血小板減少症と免疫介在性溶血性貧血(IMHA)の同時発症をしている状態をエバンス症候群と言います。

治療は、血小板を破壊してしまう免疫を抑えるための薬が用いられますが、貧血などの症状がある場合はそちらの治療も同時進行で行われます。
治療は数ヵ月を要することが多いですが、放っておいて治るものではないので、諦めずに治療を行いましょう。

免疫介在性血小板減少症の症状

・皮膚や粘膜に赤い点のような出血が見られる
・紫斑ができる
・ぶつけたわけでもないのに内出血をおこしている
・血便
・血尿
・鼻血が出る
・喀血
・吐血
・歯茎からの出血
・怪我をしたときに血が止まらない、止めるのに時間がかかる

免疫介在性血小板減少症の原因

免疫介在性血小板減少症は、自己免疫システムの異常により、自身の血小板を破壊してしまうことが原因です。
自己免疫システムが異常をきたしてしまう原因については、遺伝的なものや感染症などと言われていますが、まだはっきりとした原因を特定することはできていません。

免疫介在性血小板減少症の予防

免疫介在性血小板減少症は、原因が特定されていないため予防が困難です。
そのため、上記に書いてある症状が見られたら早急に動物病院で診察を受けることが大切です。
また、症状や部位をメモにとり、診察の際に持参すると役に立ちます。

免疫介在性血小板減少症になりやすい犬種

マルチーズ
シーズー
トイ・プードル
など

オスの犬よりもメスの犬の方が発症率が3倍~4倍も高い傾向にある病気ですので、注意をしてあげてください。

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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