椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは

椎間板ヘルニアとは、背骨と背骨の間にあるゼリーのようなクッションの役割をしている椎間板が何らかの原因により突出してしまい、背骨の中にある神経を圧迫してしまっている状態のことを言います。
椎間板ヘルニアが発生した部位によって症状が異なりますが、四肢の麻痺や排尿、排便などに支障をきたすことがあります。

目次

椎間板ヘルニアには5つのグレードがある

椎間板ヘルニアは症状の程度により、グレードが3段階に分けられます。

・グレード1(最も軽症)
脊髄の圧迫が軽症である場合は、麻痺の症状がありません。
しかし、痛みの発生はしているので、抱っこした時に痛がり鳴くなどの症状があります。

・グレード2
軽度の麻痺が発生するため、足先の感覚が鈍くなります。
しかしまだ、ふらつきながらも自力で立ち上がったり歩行を行うことができます。

・グレード3
麻痺により、歩行や自力で立ち上がることが困難になります。
尿意や便意は感じていることから、自力で排泄は可能です。

・グレード4
自力で歩行や立ち上がることができなくなります。
排尿や排便のコントロールが自力で出来なくなります。
また、皮膚の感覚が無くなりますが、強い痛みには反応します。

・グレード5(最も重症)
深部痛覚の消失により、強い痛みにも反応しない。
例えば、爪切りに失敗し、血が出ても痛みを感じていない。

麻痺の症状は、腰の椎間板ヘルニアの場合は後ろ足、首の椎間板ヘルニアの場合は前足に発症します。

椎間板ヘルニアの症状

・抱き上げると鳴く
・階段の昇り降りを嫌がる
・運動を嫌がる
・触ると痛がる、怒る
・首、背中、腰を痛がる
・ふらつきがある
・立ち上がることに時間がかかる
・立ち上がることができない
・トイレを失敗する
・足を引きずる
・腰を落として歩く
・うずくまるように歩く
・歩けなくなった

椎間板ヘルニアの原因

椎間板ヘルニアにはハンセンⅠ型とハンセンⅡ型に分類されます。
ハンセンⅠ型は、3歳~6歳程度の犬が発症しやすく、突然発症します。
犬種によっては、成長過程により椎間板の衝撃吸収が低下する傾向があり、そのタイミングで強い負荷がかかることで発症します。
ハンセンⅡ型は、成犬~シニア犬に多く発症が見られ、加齢により椎間板の弾力が失われることにより発症します。

椎間板ヘルニアの予防

椎間板ヘルニアの予防は、背骨に負担をかけない生活を送ることです。
そのため、肥満にならないように体重コントロールを行い、ソファなどの段差を飛び乗ったり、飛び降りたりしなくていいように犬用のステップを設置したりすることです。
また、ダックスフンドは軟骨異栄養性犬種と呼ばれる犬種に該当しており、椎間板の変性が速く進行しやすいため、特に注意が必要であると言えます。
椎間板ヘルニアは突然発症しますが、徐々に時間をかけて進行していくため、犬が背骨や腰を痛がる素振りをみせたら、早めに動物病院へ診察にいきましょう。

椎間板ヘルニアなりやすい犬種

・ハンセンⅠ型
アメリカン・コッカー・スパニエル
キャバリア
ビーグル
ウェルシュ・コーギー・ペンプローグ
ダックス・フンド
ペキニーズ
シーズー
など

・ハンセンⅡ型
ゴールデン・レトリバー
ラブラドール・レトリバー
柴犬
マルチーズ
ミニチュア・ピンシャー
トイ・プードル
パピヨン
など

わんちゃんに不安なことがあれば、獣医さんにご相談ください。

投稿者プロフィール

みやびさん
みやびさん小動物看護士・ペット繁殖指導員・ペット販売士
ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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