前十字靱帯断裂とは
前十字靱帯断裂とは、太ももの骨とすねの骨をつなぐベルトのような役割をしている靭帯が様々な原因により断裂することにより、痛みが生じたり、跛行を起こしてしまっている状態のことを言います。
さらに前十字靱帯断裂を発症すると、関節炎や半月板損傷などの併発により痛みが増すことがあります。
前十字靱帯とはどこにある?どんな働きをしているのか?
前十字靱帯とは、犬の後ろ足の膝の中にあり、半月板と同じ位置にある靭帯です。
膝の前側にある靭帯を前十字靭帯、後ろ側にある靭帯を後十字靱帯と言い、お腹側にある靭帯を内側側副靭帯、外側にある靭帯を外側側副靭帯と呼びます。
これらの靭帯は、太ももの骨である大腿骨と、すねの部分の長い骨である脛骨を繋ぎ止めていることにより、滑らかな関節の動きや関節のずれ、ねじれ、過剰な曲がり方を起こさないようにしています。
しかし、前十字靱帯が断裂してしまうと、骨が正常な位置を保つことが難しくなるため、足をケンケンしているような動きや、足を地に付けられないなどの跛行が見られるようになります。
また、靭帯が損傷したことにより、半月板の損傷への波及も生じやすくなるので注意が必要です。
前十字靱帯断裂の症状
・足を触られることを嫌がる
・足を触ると痛がる
・足を引きずるような仕草をする
・足を地に付けられない
・ケンケンをしているように歩く、走る
・座り方がおかしい(お姉さん座りやあぐらをかくような座り方)
・地面に足が付かない
・関節が腫れる
・運動した後や寝起き時に後ろ足に跛行が見られる
前十字靱帯断裂の原因
前十字靱帯断裂は急性と慢性に分かれます。
急性前十字靱帯断裂の場合の原因は、主に交通事故や過度な運動などの外傷により発症します。
慢性前十字靱帯断裂の原因は、加齢によるもの、肥満などにより靭帯に負担がかかるものが主として考えられていますが、遺伝的要因や免疫疾患、先天的な大腿骨や脛骨の形状異常なども原因ではないかと言われています。
また、膝蓋骨脱臼も前十字靭帯断裂の要因になる可能性があります。
前十字靱帯断裂の予防
前十字靭帯断裂の予防は、膝への負担を軽減してあげることです。
と、言っても、犬が遊びに夢中になってしまい、急激なターンを行ったりすることをやめさせることは難しいと思いますので、生活の中で工夫をしてあげましょう。
足の裏の毛はこまめにカットしてあげたり、フローリングなどの滑りやすい場所にはカーペットなどの敷物を引いてあげましょう。
また、肥満から関節への負担にならないように、食事内容にも気を配ってあげることが大切です。
膝蓋骨脱臼を併発している犬は、特に注意を行ってあげることが大切です。
犬の足に不安を感じたら、動物病院で検査をしてもらうようにしましょう。
前十字靱帯断裂になりやすい犬種
セント・バーナード
ボクサー
ニューファンドランド
ロットワイラー
ゴールデン・レトリバー
ラブラドール・レトリバー
アメリカン・スタッフォード・シャーテリア
秋田犬
柴犬
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
アメリカン・コッカー・スパニエル
ウェルシュ・コーギー・ペンプローグ
ブルドック
ビーグル
トイプードル
ヨークシャ・テリア
など
投稿者プロフィール
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ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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