愛犬の健康のことを考えて、ドックフードのみの食事ではなく、手作りフードにチャレンジする方が増えてきていますよね。
ただどんな食材がいいのか、どのように作ればいいのかわからない方も多いはず…。
今回はそんな方に手作りフードの効果や選ぶ食材、調理法をご紹介していきます。
犬の手作りごはんは本当にいいのか?
手作りごはんを作っている人を見かけるけれど、どんなメリットがあるのだろう…?ドックフードのみではいけないの?と疑問に感じる方もいますよね。
一般的に市販されているドックフードは、総合栄養食であり、毎日の主要な食事として与えることを目的に作られているものです。
ですので、毎日の健康を維持できるように栄養素的にバランスのとれた製品であると言えます。
言ってしまえばドックフードのみの食事であったとしても、体に必要な栄養素は取り込めるわけですので、これで食事は完結できると言ってもいいでしょう。
では、なぜ手作りごはんを作るのか?についてですが、そこには飼い主さんの心情や愛犬の健康や病気に関わっているお話になります。
人間でも毎日同じものを食べて飽きてしまうように、犬も食事に飽きてしまう子もいて、食が細くなっってしまったりということもあります。
また、アレルギー疾患を患っているわんちゃんは、市販のドックフードでは体質的に合わないこともあります。
シニア犬に近づくことで歯が脆くなってしまい、市販のフードを食べづらそうにしているなど、犬の数だけ食生活の悩みも多いものなのです。
ただ、犬の手作りごはんにはメリットもあれば、当然デメリットもありますので、無理がない範囲で行うことが望ましいと言えるでしょう。
犬の手作りごはんのメリット
では、まず犬の手作りご飯のメリットから見ていきましょう!
- 食材本来の水分が取り入れやすい
- 保存料の心配が無く、新鮮な食材を与えることができる
- 食材によっては生で与えることができるので、酵素を取り入れることができる
- アレルギーや好みに合わせてあげることができる
- 人と同じ食材で作れるので経済的
ドックフードは、ドライフード、ソフトフード、セミモイスト、ウェットフードがあり、それぞれ含まれる水分(含水率)が異なります。
手作りのごはんは、食材からの水分が取りやすく、とろみをつけたりとアレンジを加えることも可能です。
また、ドックフードには保存料が使用されていることがほとんどです。しかし、保存料や添加物を与えたくないと感じる方も多いのではないでしょうか?
手作りごはんであれば、オーガニックな食材で作ることも可能です。
そして食材によっては生で与えることが可能で、酵素を取り入れることができます。
アレルギー疾患のわんちゃんの場合は、アレルギーの元となるものを摂取することができないのですが、ドックフードも高額になりがちですし、フードに含まれる対象のアレルゲンを調査することも大変です。
このような理由やメリットから、手作りに切り替えたという方が多く見受けられます。
犬の手作りごはんのデメリット
では、次にデメリットについて見てみましょう。
- 保存がきかないため、早めに食べきる必要がある
- 手作りご飯の調理の手間が増える
- 栄養バランスやカロリー計算などの知識が必要
- 旅行などで犬を預ける際に与え続けることが困難になる
- 災害時などに愛犬が食べられるものが確保できないおそれがある
手作りご飯は保存料不使用であるため、早めに食べきらないといけません。
調味料も不使用であることが前提のため、人間のごはんよりも痛みが早い点があります。
また、調味料などが入るといけないため、わんちゃんに与えるものと人間用を別で作らないといけません。よって調理の手間や時間がかかります。
そして、栄養バランスやカロリー計算の知識が必要です。
悲しいことに、近年手作りご飯が原因でわんちゃんの健康状態の悪化も指摘されています。
正しい知識を学ぶことはとても大切なことです。
そして、飼い主さんの旅行時や愛犬の入院時などには与え続けることが困難になることもあります。
それは災害時にも同じことが言えることでしょう。
まずは気軽にトッピングごはんから行ってみる
はじめから100%の手作りごはんを作ろうと思うと、とても大変です。
ですので、まずはトッピングごはんからはじめてみましょう!
トッピングごはんは、現在食べているドックフードを20%~30%程度減らして、上に手作りのものをトッピングしてあげるというシンプルで簡単なごはんです。
愛犬の食べやすい大きさにカットした肉や魚、野菜などをのっけてあげましょう。
また、これらの食材をスープにしたものをかけるだけでもOKです。
犬が食べてもいいもの
犬が食べても健康に害がない食べ物を知っておくと安心できますよね。
その一例をご紹介します。
※アレルギー無しの犬の場合の記載ですのでご注意ください。
- 鶏肉(胸肉、もも肉、ささみ、せせり、レバー、砂肝)
脂質、ナトリウム、リン、カリウムが含まれており、理想的なバランスが取れている。
皮はカロリーが多いので注意しましょう。
※生肉のままだとサルモネラ菌や大腸菌、カンピロバクター、トキソプラズマに汚染されている可能性が高いので、きちんと深部まで加熱するようにしましょう。 - 豚肉(ヒレ肉、ロース、レバー、バラ肉)
たんぱく質、ビタミンBが豊富に含まれている。
※生肉のままだとE型肝炎ウイルス、サルモネラ菌や大腸菌、カンピロバクター、トキソプラズマに汚染されている可能性が高いので、きちんと深部まで加熱するようにしましょう。 - 牛肉(ロース、もも肉、すじ肉、すね肉、レバー)
たんぱく質、脂質、鉄分のバランスが取れている。
※レバーは、O157やカンピロバクターに汚染されている可能性が高いため、75℃以上で1分間以上の加熱を行いましょう。 - 馬肉(ヒレ肉、ロース、もも肉)
良質なたんぱく質、鉄分、カルシウムなどの栄養素が豊富。
馬肉は生で与えることで酵素が摂取できる。 - 羊肉(もも肉、ヒレ肉、ラムチョップ、バラ肉)
良質なたんぱく質、鉄分、カルニチン、ビタミンB12など豊富な栄養が含まれている。
- 鮭
- マグロ
- サバ
- タイ
- カツオ
- サンマ
- ホタテ
など
- にんじん
- 大根
- かぼちゃ
- トマト
- サツマイモ
- きゅうり
- ほうれん草
- 小松菜
- なすび
- トウモロコシ
- じゃがいも
- レタス
- キャベツ
- ブロッコリー
- カリフラワー
- アスパラガス
- 水菜
- ピーマン
- もやし
- オクラ
- いんげん
- 大豆
- 枝豆
- しいたけ
- しめじ
- エノキ
- エリンギ
- マイタケ
- マッシュルーム
- 松茸
など
- すいか
- メロン
- いちご
- 桃
- パイナップル
- 梨
- マンゴー
- キウイ
- オレンジ
- バナナ
- りんご
- みかん
など
- 豆腐
- 納豆
- 米
- パン
- うどん
- チーズ
- ヨーグルト
- ヤギのミルク
- ひじき
- はちみつ
- 卵(黄身)
- 胡麻
など
犬が食べてはいけないもの
犬が食べると健康に害がある食べ物もあります。
中毒を引き起こすおそれもあるので、下記のものは犬には絶対に与えないでください。
- たまねぎ
- ネギ
- ニラ
- らっきょう
- ニンニク
- すだち
- ぶどう、マスカット
- いちじく
- ざくろ
- レーズン
- アボガド
- チョコレート
- ココア
- イカ
- タコ
- お茶、紅茶
- コーヒー
- アルコール類
手作りごはんの注意点
では、次に手作りのごはんの注意点を挙げておきます。
- 味付けは必要なし!
人間のように料理に味付けを行うと、塩分過多などにより犬の健康上よくありません。
そのため、味付けは行わないようにしましょう!
どうしても嗜好性を上げたい場合は、かつお節などを使用しましょう。 - 食材の大きさはドックフードの粒を目安に
食材をカットするときの大きさはドックフードの粒の大きさを目安にすると、喉に詰まらせる心配を軽減できます。 - 人肌に冷まして与える
熱すぎるとやけどの恐れがあるため、注意しましょう。
また、冷たすぎても嗜好性が下がるため、人肌程度の温度を目安にしましょう。 - 野菜や穀物には火を通し、柔らかくすること
犬は本来肉食動物であるため、野菜や穀物の消化が苦手です。できるだけ繊維を残さないように、柔らかくしましょう。 - 同じ素材ばかりを使わない
栄養バランスが偏るため、同じ食材を連続して食べさせることは控えましょう。
また、1度にたくさんの量を与えると胃や腸の負担になってしまうので、最低でも1日2回に分けて与えるようにしてあげてくださいね。
さらに、わんちゃんの手作りごはんの回数が増えたら、動物病院で栄養不足になっていないかチェックしてもらうことをお忘れなく!!
動物病院でもアドバイスをいただけると安心できますよね♪
愛犬の食生活を楽しみのあるものにしよう
いかがでしたでしょうか?
手作りのごはんを愛犬に与えると、好きな食材がわかりやすく、食いつき具合の変化も日々の発見として微笑ましく感じることでしょう♪
犬の手作りのごはんは、無理なく続けていくことが大切なポイントです。
そのため、わんちゃんの記念日などの特別な日や体調が悪い日だけ取り入れてみるというのもおすすめですよ!
また、ワンちゃん専用のふりかけなども販売されていますので、使ってみてもいいかもしれません。
手作りのごはんに慣れてきたら、わんちゃんのおやつとしてケーキやパンなども作ってみると楽しめます。
旬の食材を使いながら、食生活ももっと一緒にわんちゃんと楽しめる参考にしてくださいね♪
投稿者プロフィール
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ポメラニアンとポメチーの女の子のママしています。
ペットショップ勤務をしていましたが、現在はペットに関するライターをしています。
家族と犬がより良く過ごせるように応援しています♪
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